Nginxのよく使われる設定と基本機能の説明
高性能WebサーバおよびリバースプロキシサーバであるNginxは、高可用性・高並行性のWebアプリケーションの構築においてよく使われます。以下では、Nginxのよく使われる設定および基本機能について説明します。
- 静的ファイルサービス:Nginxは静的ファイルへのアクセスを直接提供するために利用できます。Nginxの静的ファイルディレクトリを設定することで、アプリケーションサーバーの処理を経ることなくURLから静的ファイルに直接アクセスできます。
- 外部からのリクエストを内部アプリケーションサーバーに転送することでロードバランシングと高可用性を実現する、リバースプロキシサーバーとして動作します。
- HTTP キャッシュ: Nginx は HTTP キャッシュサーバとして機能し、静的リソースをキャッシュすることで、バックエンドサーバの負荷を軽減します。キャッシュポリシーを構成することで、リソースの有効期限とキャッシュのサイズを制御し、アクセス速度とユーザーエクスペリエンスを向上させます。
- SSL/TLS暗号化:Nginx対応SSL/TLSプロトコルは、送信中のデータを暗号化してデータの安全性を確保できます。SSL証明書と鍵を設定することで、HTTPSプロトコルを有効にして安全な通信チャネルを提供できます。
- 仮想ホスト:Nginxでは複数の仮想ホストを設定でき、異なるドメイン名やIPアドレスを異なるサーバーに振り分けます。仮想ホストを設定することで、1台のNginxサーバーで複数のWebサイトへのアクセスを提供できます。
- 動的なリクエスト処理: Nginx は、後端のアプリケーションサーバー(PHP-FPM、Node.js など) と連携して、動的なリクエストを処理できます。リバースプロキシと FastCGI パラメーターを設定することで、動的なリクエストをアプリケーションサーバーに転送して処理し、動的と静的なコンテンツを分離し、システムのパフォーマンスと拡張性を高めることができます。
- リクエストレート制限やホットリンクプロテクション機能: Nginxでは設定することで、リクエストレート制限やホットリンクプロテクションポリシーを適用し、アクセスを制限してフィルタリングできます。リクエストレートやバッファサイズの調整により、悪意のあるリクエストや不正アクセスを防止し、システムの安全性を向上できます。
高性能Webサーバ兼リバースプロキシサーバとなるNginxは、様々な標準的なコンフィグレーションと基本的な機能を備えており、高可用性かつ高並行性を備えたウェブアプリケーションを構築するのに役立ちます。上記は一般的なコンフィグレーションと機能の簡単な紹介ですが、実際の必要性や状況に応じてコンフィグレーションと使用を調整して最適化できます。