Oracleuserenv()関数の使い方と注意点

Oracleのユーザー環境(User Environment)とは、データベースセッションにおける各種の設定や属性のことだ。Oracleでは、USERENVという擬似列(pseudo-column)が用意されており、この擬似列を問い合わせることで、現在のセッションのユーザー環境情報を取得することができる。USERENVファンクションは、ユーザー環境の情報が格納されたレコードを返すことができる。以下に、OracleのUSERENVファンクションの概要と解説を示す。

  1. USERENV 関数の構文

USERENV 関数はパラメータは不要で、直接呼び出すことができます。

  1. USERENV 関数により返される情報の種類

NATIVE函数は、現在のセッションに関する重要な情報を格納したレコードを返します。この情報には、データベースユーザー名、セッションID、クライアント情報、セッション時刻などが含まれます。この情報は、データベースセッションの動作とパフォーマンスを監視および診断するために使用できます。

  1. USERENV関数によって返されるフィールド

USERENV 関数から返されるレコードには、以下を含む複数のフィールドがあります。

  1. SESSIONID:セッションの一意な識別子。
  2. ホスト: クライアントコンピューターの名前またはIPアドレス
  3. モジュール:クライアント アプリやモジュール名
  4. アクション:クライアントアプリケーションまたはモジュールの操作。
  5. USERNAME:現在のセッションのデータベースユーザー名。
  6. CLIENT_INFO:クライアントアプリケーションから渡される追加情報です。
  7. OS_USER:オペレーティングシステムのユーザー名。
  8. セッションユーザー:現在のセッションにおけるデータベースのユーザー名。
  1. USERENV関数の活用シーン

USERENV関数は、SQL文中で使用でき、現在のセッションについての情報を取得できます。代表的な使用例は次のとおりです。

  1. 監視と診断:USERENV関数の戻り値を照会することで、セッションIDやクライアント情報など、データベースのパフォーマンスの監視や診断に役立つセッションに関する情報を取得できます。
  2. セキュリティチェック:USERENV関数が返すセッションユーザー名とOSユーザー名を確認することによってセキュリティチェックを実施し、セッションの合法性を確保します。
  3. ログ: USERENV ファンクションが返す情報を使用してログに記録し、データベース セッションのアクティビティと動作を追跡します。

まとめ

OracleのUSERENV関数は、現在のセッションのユーザー環境情報を取得するために使用される関数で、セッションIDやユーザー名、クライアント情報などのセッションに関する重要な情報を格納したレコードを返します。USERENV関数は、データベースのパフォーマンスの問題の監視や診断、セキュリティのチェック、セッションの活動や動作の記録などのユースケースに使用できます。

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