Spring Cloud Gatewayのルーティングの設定
Spring Cloud GatewayはSpring Framework 5、Spring Boot 2、Project ReactorをベースにしたAPIゲートウェイで、マイクロサービスアプリケーションの統一アクセス層を構築するために利用されます。リクエストを異なるマイクロサービスインスタンスへルーティングする方法をシンプルかつ効率的に提供し、リクエストとレスポンスの処理を行う多数のフィルタを提供します。
Spring Cloud Gatewayでは、YAMLまたはpropertiesファイルに記述することでルーティングの設定を行います。以下は、ルーティング設定ファイルの例です。
spring:
cloud:
gateway:
routes:
- id: service-a
uri: lb://service-a
predicates:
- Path=/service-a/**
- id: service-b
uri: lb://service-b
predicates:
- Path=/service-b/**
- id: fallback
uri: lb://fallback
predicates:
- Path=/**
上の構成ファイルは3つのルーティングルールを定義しており、それぞれ要求パスを /service-a/** で始まるものはサービス a のマイクロサービスインスタンスに、/service-b/** で始まるものはサービス b のマイクロサービスインスタンスにルーティングし、それ以外の要求はすべてフォールバックのマイクロサービスインスタンスにルーティングします。
id属性はルートルールの固有性を識別するために使用され、uri属性は対象マイクロサービスインスタンスのアドレスを指定し、predicates属性はルートルールの条件を定義するために使用されます。上記の構成では、パス条件を使用して要求パスの照合が行われます。
Path条件以外にも、Spring Cloud Gatewayでは、Method、Host、Headerなど、よく利用される条件を備えており、具体的なニーズに応じての設定が可能です。
また、Spring Cloud Gatewayはカスタムフィルターもサポートしており、それによりリクエストとレスポンスに追加の処理を施すことができます。GatewayFilterインターフェイスを実装したクラスを作成してSpringコンテナに登録することで、カスタムフィルターを使用できます。
こちらは単なるSpring Cloud Gatewayのルーティング設定の例です。実際のニーズに合わせて変更したり拡張したりすることができます。より詳細な設定や使い方については、公式ドキュメント(https://cloud.spring.io/spring-cloud-gateway/reference/html/)を参照してください。